Home Top Up


qmail reference

qmail-remote (8)

(send mail via SMTP)


[概要]

SMTP によってメールを送信します。

[書式]

qmail-remote host sender recip ...

[オプション]

host

メールを送信するリモート・ホストを指定します。 host には、 完全修飾ドメイン名か、 ブラケット([])で囲まれた IP アドレスを指定します。

使用例
silverton.berkeley.edu
[128.32.183.163]

sender

表書き送信者アドレスを指定します。

recip ...

表書き受信者アドレスのリストを指定します。

[説明]

qmail-remote (8) プログラムは、 入力からメール・メッセージを読み込み、 リモート・ホスト上の1つ以上の受信者にメッセージを送信します。

qmail-remote の最初の引数 host は、リモート・ホストを示します。 qmail-remote は、メッセージを、 SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) により、 host または DNS (Domain Name System) でリストされるホストに関するメール交換機能に、 送ります。

qmail-remote は、 上記の引数以外のオプションを持たず、 getopt 標準に従わない点に注意してください。

■ 透過性 (TRANSPARENCY)

SMTP において、EOF (End-of-file) は、 「ドット(.) CR LF」として符号化されます。 行の先頭のドットは、「ドット(.) ドット(.)」として符号化されます。 SMTP では、改行で終わらないメッセージを送ることができません。

UNIX では、改行を LF 文字だけで表現するのに対し、 SMTP では、改行を CR 文字と LF 文字の2文字で表現します。 qmail-remote は、UNIX おける改行の慣例を、 各 LF の前に CR を挿入することで、 SMTP における改行の慣例に変換します。

SMTP プロトコルでは、 長い行や非 ASCII 文字を含むメッセージを送ることは、 違反とされています。 しかしならが、 qmail-remote は、そのようなメッセージを(じょうずに?)送ってしまいます。 違法なメッセージの生成を回避することは、 ユーザーの責任です。

■ 制御ファイル (CONTROL FILES)

/var/qmail/control/helohost
現在のホスト名を指定します。
/var/qmail/control/smtproutes
人為的な SMTP 経路を指定します。
/var/qmail/control/timeoutconnect
コネクションを受け入れるまでのタイムアウトを指定します。
/var/qmail/control/timeoutremote
リモートの SMTP サーバーの応答に対するタイムアウトを指定します。

[戻り値]

qmail-remote は、 メッセージ・レポートが後に続くような受信者レポートのいくつかの数を表示します。 各レポートは、0 のバイトで終端されます。 各レポートは、次の示す1つの文字で始まります。

説明
r受信者レポート: 承認
h受信者レポート: 恒久的な拒絶
s受信者レポート: 一時的な拒絶
Kメッセージ・レポート: 成功
Zメッセージ・レポート: 一時的な失敗
Dメッセージ・レポート: 恒久的な失敗

(host は、それぞれの受け取るにふさわしい受信者に、 メッセージを配送するために、責任を持ちます。)

この文字の後に、 何が起こったかの記述が人間が読める形式で示されます。

受信者レポートは、いつも、 qmail-remote の引数 recip と同じ順番で表示されます。 失敗した場合、 引数 recip より少ない受信者レポートであることに注意してください。

qmail-remote は、いつも、0 で終了します。

[ファイル]

/var/qmail/bin/qmail-remote

[関連項目]

addresses (5)
envelopes (5)
qmail-control (5)
qmail-send (8)
qmail-smtpd (8)
qmail-tcpok (8)
qmail-tcpto (8)

[マニュアル・ページ]

日本語、 英語

▲ Top


(2003/02/04)