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serialmail manual

自動実行

(AutoTURN)

[概要] [設定] [安全性]


[概要]

あなたは、big.isp です。 あなたは、ダイアルアップ顧客に対して、 すでに静的 IP アドレス 1.2.3.4 を割り当てています。 顧客は、 1.2.3.4 が mail.big.isp に SMTP コネクションを作るときはいつも、 virt.dom 宛のメールを受信し、 1.2.3.4 へ転送することを希望しています。

これらの命令は、 splogger または cyclog を通じてパイプされた tcpserver (1) のメッセージとともに、 あなたがすでに serialmail と ucspi-tcpをインストールしており、 qmail-smtpd (8) を tcpserver -v から起動しているものとみなします。

これらの命令は、 あなたの顧客が特別な ETRN ソフトウェアをインストールすることを要求しません。 AutoTURN は、すべての SMTP クライアントで動作します。

関連プログラム
コマンド用途
tcpserver (1) 入りの TCP 接続を受け入れます (ucspi-tcp)
qmail-newu (8) アドレスの割り当てを準備します (qmail)
qmail-smtpd (8)SMTP を通じてメールを受信します (qmail)
qmail-pw2u (8) パスワード・ファイルからアドレス割り当てます (qmail)
関連ファイル
ファイル用途
/var/qmail/autoturn AutoTURN 用のディレクトリです (qmail)
/var/qmail/users/assignメール・アドレスをユーザーに割り当てます (qmail)

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[設定]

● /var/qmail/autoturn

/var/qmail/autoturn ディレクトリを作成します。 この操作は、ルート・ユーザーで行います。

操作例
# mkdir /var/qmail/autoturn
# chgrp qmail /var/qmail/autoturn
# chmod 2755 /var/qmail/autoturn

● /var/qmail/users/assign

/var/qmail/users/assign ファイルに、 次のような記述を追加します。 デフォルトでインストールした場合には、このファイルは作成されません。 このファイルが無い場合には、新たに作成します。 ファイルの最後には、忘れずにドット(.)だけの行を入れてください。

記述例
+autoturn-:qmaild:7770:2108:/var/qmail/autoturn:-::
.

ここで、

  • 7770 を qmaild のユーザーIDで置き換えます。
  • 2108 を nofiles のグループIDで置き換えます。

これらのIDは、qmail をインストールしたときに、作成されています。

qmail-newu (8) プログラムを走らせます。

記述例
# /var/qmail/bin/qmail-newu

これで、autoturn-blah 宛のメールは、 /var/qmail/autoturn/.qmail-blah ファイルで制御されるようになります。

例外として、 /var/qmail/users/assign を生成するために、 qmail-pw2u (8) をすでに使用している場合、 上の行を /var/qmail/users/append に置き、 いつものように qmail-pw2u (8) を走らせます。

● /var/qmail/bin/qmail-smtpd

ブート・スクリプト中の tcpserver 呼び出しについて、 /var/qmail/bin/qmail-smtpd を次のような内容で置き換えます。

記述例
sh -c '
  /var/qmail/bin/qmail-smtpd
  cd /var/qmail/autoturn
  exec setlock -nx $TCPREMOTEIP/seriallock \
  maildirsmtp $TCPREMOTEIP autoturn-$TCPREMOTEIP- \
  $TCPREMOTEIP AutoTURN
'

maildirsmtp (1) からの報告は、 tcpserver (1) からの報告として同じ場所に送られます。

● DNS

DNS の virt.dom に関する MX レコードが、 次のようになっていることを確認します。

記述例
virt.dom IN MX 10 mail.big.isp

これで、virt.dom 宛のすべてのインターネット・メールが、 mail.big.isp に送られます。

● /var/qmail/control/rcpthosts

/var/qmail/control/rcpthosts ファイルに、 virt.dom を追加します。 これで、qmail-smtpd (8) は、 virt.dom に関するメールを許可します。

● /var/qmail/control/virtualdomains

/var/qmail/control/virtualdomains ファイルに、 virt.dom:autoturn-1.2.3.4 を追加します。 そして、qmail-send に SIGHUP を送ります。 これで、 whatever@virt.dom に関するすべてのメッセージは、 autoturn-1.2.3.4-whatever に配送されます。

● maildir 配送

autoturn-1.2.3.4-whatever に関する maildir 配送を設定します。

記述例
# cd /var/qmail/autoturn
# maildirmake 1.2.3.4
# chown -R qmaild 1.2.3.4
# echo ./1.2.3.4/ > .qmail-1:2:3:4-default
# chmod 644 .qmail-1:2:3:4-default

./1.2.3.4/ において最後のスラッシュ(/)や .qmail-1:2:3:4-default でのコロンが含まれていることとを確認します。

AutoTURN サービスを希望する顧客が増えた場合、 DNS の設定から、前の、maildir 配送の設定までを繰り返します。

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[安全性]

qmail-smtpd (8) と maildirsmtp (8) の両方は、 qmaild ユーザーで起動します。 どちらも、他で、セキュリティ・ホールに対して保護されます。 個々の autoturn ユーザーを設定したり、 そのユーザー配下の個々の TCP ポート上で maildirsmtp (8) を走らせることを好むでしょう。 1つの良い選択は、 ポート 1789 である Hello ポートです。 この点は、Hello プロトコルの完全な仕様です。
クライアントが、サーバー上の Hello ポートに接続します。 これは、すぐに切断します。 サーバーも、すぐに切断します。 プロトコルの要点は、 サーバーに、クライアントが生きており到着可能であることを知らせることです。
この場合、 あなたの顧客は、 ポート 1789 への接続を作ることができるような、 どんなプログラムも使用することができます。

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(2003/02/17)